- 書籍「滅びの前のシャングリラ」の感想・書評が知りたい
凪良ゆうさんの「滅びの前のシャングリラ」。2021年の本屋大賞7位の作品。
一ヶ月跡に地球が滅びる。そのときどんな生き方をするのか、壮大なストーリーと絆の物語。
「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。
なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」
一ヶ月後、小惑星が地球に衝突する。滅亡を前に荒廃していく世界の中で「人生をうまく生きられなかった」四人が、最期の時までをどう過ごすのか――。圧巻のラストに息を呑む。2020年本屋大賞作家が贈る心震わす傑作。
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「滅びの前のシャングリラ」を紹介します。
参考:滅びの前のシャングリラ
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滅びの前のシャングリラ|作者:凪良ゆう
凪良ゆう(ナギラユウ)。滋賀県生まれ。
2006年「小説花丸」に「恋するエゴイスト」が掲載されデビュー。
以降、各社でBL作品を刊行。17年に非BL作品である『神さまのビオトープ』を刊行し高い支持を得る。
2020年『流浪の月』が本屋大賞グランプリを獲得。滅びの前のシャングリラは2021年の本屋大賞第7位。
滅びの前のシャングリラ|あらすじ
友樹
主人公は江那友樹(えなゆうき)。広島に住む17歳の高校生だ。
ぽっちゃりしていて、勉強も運動もできるわけではない。学校では同級生の井上にいじめられていた。
パシリのように扱われたり、辛い日々を送っていた。
そんなとき「一ヶ月後に小惑星が地球にぶつかる」というニュースが流れた。最初はフェイクニュースかと思ったが、首相が会見を開き、現実味がましてくる。
不安は広がり、学校は休校になった。仕事もほとんどおやすみ。絶望し自殺する人まででてきた。
そんな矢先、クラスメイトの藤森雪絵(ふじもりゆきえ)は広島から「Loco」というアーティストのライブを見に東京にいくという。
道路は渋滞してきて、電車もちゃんと動くか分からない状況。それでも東京へいくと決心する。
友樹は、雪絵に恋心を抱いていていた。小学生の時、少し話したことがある。そのときも東京に行きたがっていた。
雪絵を守りたいと思い、一緒に東京にいくことを決心する。
しかし、一緒にいくと名乗りを上げたのは井上だった。いじめられていた友樹は一緒に行きたいと言い出せず、こっそり後をついていくことにした。
東京に向かい進みだした雪絵と井上たち。それを追いかける友樹。しばらくすると、待っていましたと言わんばかりに井上は雪絵を襲う。
勇気を振り絞り立ち向かった友樹。そうこれは世界が終わる一ヶ月前に友樹が成長する物語だ。
静香
静香は友樹の母親(40歳)だ。シングルマザーで友樹を中学まで育ててきた。
布袋のように背が高くてカッコ良かった父親は昔死んでしまったらしい。
友樹は父親のことは一切知らない。
世界が終わるニュースを聞いてからも静香はいつも通り仕事にいく。どんなときだってやることは変わらない。
そんなとき友樹が東京に行きたいと言い出した。財布から5万を取り、友樹に渡し、送り出した。
送り出したあと昔の恋人である信士が訪ねてきた。これからどのように物語が発展するのか。
Loco
物語で登場するアーティスト。物語の中ではアーティスティックで雰囲気のある歌手としてでてくる。
本当にそうなのだろうか。何かを偽ってそうなったのかもしれない。Locoの招待とは。そして友樹たちは無事ライブに行けるのか、ライブは開催されるのか。
複数の物語が交わる。
滅びの前のシャングリラ|レビュー・感想・書評
とてもスケールの大きい物語。地球がなくなってしまう一ヶ月間の話。
その中で生きる友樹と雪絵。それぞれのキャラクターの苦悩があり、それをどうにか乗り越えようとする。友樹の成長があり、弱くていじめられていた少年が要所要所で勇気を出す姿が良い。失敗もするのにイケないこともする、でも守りたい。その想いが伝わってくる。
徐々に使えなくなるインフラ。街の治安も悪くなる一方。終わりに向かっていく中でどのような希望を見出すのだろうか。
道徳に反することもする。けれど、徐々に自分らしく行きられるようになっていく友樹たち。失う前に大事なことに気づく、かっこ悪くても生きていく、そんなことを思わせてくれる一冊。
自分の笑える場所はどこだろう。一緒にいて安心できる人は誰だろう。絶望の中でも手を取り合える人は誰だろう。
映像で見てみたい作品だ。
参考:滅びの前のシャングリラ
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