
次の方を対象にしています!
- 書籍「限りある時間の使い方」の内容が知りたい
- 時間管理をしっかり行いたい人
- 効率的に時間を使いたい人
- 時間が足りないと思っている人
人生は短い。80歳まで生きるとしても4000週間しかない。その限られた時間で何をするのか、常にタスクが溢れて、忙しい状態の人もいる。
効率化してなんとか時間のやりくりをしても、空いた隙間に次のタスクが入ってくる。
本当にこれで良いのだろうか。時間とどう向き合えばいいのか、「限りある時間の使い方」を参考に説明します。
参考:限りある時間の使い方
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限りある時間の使い方|現実を直視する。まとめ。
なぜ、いつも時間に追われるのか
時計がなかった時代、農作業を主にしていた人々は、時間が足りないなど考えたことはなかった。生きるために農作業をして、疲れたら休む。昼寝をしても怒る人などいない。
そこから産業革命がはじまり、時間という概念が生まれた。労働者は決められた時間に働きはじめ、決められた時間に仕事を終えた。今までは農作物の出来高に対して報酬が払われていたが、いつの間にか時間に対して(時給として)お金が支払われるようになった。これにより時間は無駄にできないもの、有効に使うものとして認識されはじめる。
どういうわけか「今」が未来のゴールのために消費され、現代人は今を楽しむことを忘れてしまった。ゴールに向かうための手段として「今」が存在するようになってしまったのだ。農作業していた時間がないころは、いつだって「今」に集中していた。
今では効率化するために15分や30分に時間を区切り作業するようになった。時間を管理できているようになったはずだが、なぜか日々のストレスは増えるばかりだ。これは3日後まで、これは1週間と締め切りのあるタスクがベルトコンベアのように流れてくる。
時間が限られている、という現実を受け入れる方が人生は充実したものになる。
効率化ツールが逆効果になる理由
成果主義の時代では、どんな人も終わることのないプレッシャーにさらされ続けている。いつまでも忙しい感覚になり、頑張ればどうになかると錯覚してしまっている。しかし、頑張ってもどうにもならないのだ。
自分には限界があることを認められないためだ。限界を認めたら何かを諦めなければならない、それは誰かをガッカリさせることだったり、習慣になっていた運動の時間をやめることだったりする。
すべてをやろうとして、効率的に作業すると、作業スピードは上がる。これにより次々と作業は舞い込んでくる。もっと効率的にやろうとしても結局仕事が増えるだけで自由な時間は増えない。
どうすればよいかと言えば「効率的に作業すれば忙しさから逃れられる」という希望を捨てることだ。全部やるのではなく「重要なことだけ」やる。何でもやろうとすればするほど、なぜかどうでもいいことに時間を費やしてしまう。全部やろうとすると「何を優先すべきか」が見えなくなるのだ。
あえて「やらない」と決め、重要なタスクに集中してみる。自分でやるべきことを選択することで、人生を楽しめるようになる。やらないと決めることでストレスを減らし、本当に重要なことだけに集中できる。
また準用なタスクを選んだということは、他のタスクをしなかったことにもなる。何を選んで何を捨てるかは、あなた次第だ。
時間がある前提を疑う
人は1日に何百もの選択をしている。そのたびに、できるかもしれなかった他の可能性を切り捨てている。英語の「deceide(決める)」の語源はラテン語の「decidere(切り離す)」だ。
今日が人生最後の日のつもりで過ごすだけでは足りない。「つもり」ではなく、実際に最後からもしれないことを忘れてはいけない。自分の有限性を忘れてはいけないのだ。そうすることで人生をリアルなものにできる。
もしかしたら5分後に事故に巻き込まれ何も選択できなくなるかもしれない。今、何か選択できていることが奇跡だと思えたら考えが変わってくるだろう。何かを選択したことで「失う不安」よりも「捨てる喜び」を手に入れよう。選べなかった選択肢はもともと自分のものでは無かったのだ。
可能性を狭めると、自由になれる
大事なのは先延ばしをなくすことではなく、何を先延ばしにするか選択することだ。やりたいことを優先するために、他のことをあえて放置する。
タスクを減らすための3つの原則がある。
- 自分の取り分をとっておく
- 給料が入って、生活費の残りを貯蓄するのではなく、貯蓄した残りで生活する
- 時間も同じで大事なタスクの時間を確保して、残りを他のタスクに充てる
- 進行中の仕事を制限する
- 同時にやるタスクを3に制限する。3つのうち1つが完了するまで他のは選べない
- これによりタスクを小さく実行できる単位になるよう考え始める
- 優先度「中」を捨てる
- やりたいことを25個リスト化して、5個に絞ったら、残り20個は捨てる
- やりたくてもやめること、断ることを学ぶ
自分で選択しているつもりでも、楽な方に流れている可能性がある。YOUTUBEで動画を見る、会社の付き合いで飲み会にいく、それが自分が本当にやりたいことなら問題はない。しかし、自分で楽な方へ流されているだけかもしれない、疑ってみよう。そして、どこに集中するかを考えよう。SNSやコンテンツは私達の大事な集中力を奪おうとしてくる。無料で使えているようで、私達の集中力や時間を浪費している。この考えは「アテンション・エコノミー」とも呼ばれている。
本当の敵は自分の内側にいる
重要なことほどやる気になれないのは何故か?テスト勉強するはずが部屋の片付けをしてしまったりする。自分の有限性に直面したくないからだ。自分の時間が限られていることや、限られた時間をコントロールできない不安を見ないようにしている。重要なことに取り組むと、自分の限界を感じるようになる。完璧でないことを悟ってしまうのだ。でも向き合わなければならない。
別の話をしよう。あなたが他人やパートーナーの話に集中できないのは、こっそり机の下でスマホをいじっているからではない。順番が逆で、話に集中したくないから、スマホをいじっているのだ。話を聞くには努力と忍耐と献身が必要。それを避けようとして違う行動をしている。私達ができるのは、その不快感をそのまま受け入れることだ。
重要なことをやり遂げるには思い通りにならない現実に向き合うしかない。
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限りある時間の使い方|幻想を手放す。まとめ。
時間と戦っても勝ち目はない
ホフスタッターの法則。買い物に1時間かかると見積もったけど、余裕を持って2時間にした。しかし実際は2時間半かかってしまった。仕事やプロジェクトでも同じで、納期を伸ばしたが結局それ以上に時間がかかってしまうものである。先のことを予定しても不確実な未来なため、予定どおりいくかは分からない。どうやっても未来をコントロールすることはできないのだから、あがいてもしょうがないことが分かる。
時間が「ある」「ない」というのもおかしな話だ。たとえばお金であれば目の前に「ある」のか「ない」のか明確だ。時間はどうだろうか、目の前にはないし、誰のものでもない。先のことを考えるときに時間を所有したり使ったりできる気になるが、実際はそんなことはできない。未来という分からないものに対して、どうにかしようとするから苦しくなるのだ。
「何が起ころうと気にしない」ことが大切。未来が自分の思い通りになることを求めず、期待通りに進んでも進まなくても一喜一憂しない。これは努力を否定するものではなく、未来をコントロールすることを手放すことだ。そうすれば「今を生きる」ことができる。
何かをはじめるときの計画とは「考え」にすぎず、自分はそうしたいという意思表示でしかない。
人生には「今」しか存在しない
「時間をうまく使おう」とするのをやめよう。「時間を使う」と考え出すと時間を「道具」として見るようになってしまう。何かを得るために使うものが「時間」。そう考えると、自分がどこに向かっているか、未来はどうなるのか気になってしまい「今」を忘れてしまう。
「いつか仕事が落ち着いたら」「いつか素敵な人ができたら」なんて「いつか」は永遠に訪れない。なぜなら「今」に目を向けていないからだ。そのような人は仕事が落ち着いたとしても、また別の「いつか」で頭がいっぱいになってしまう。
今を生きるために、今に集中することよりも、「自分は今ここにいる」という事実に気づくことが大事だ。楽しいことをしていても、嫌いなことをしていても、そう感じている自分は「今ここにいる」。私達はその事実を受け止めることしかできない。
失われた余暇を取り戻す
時間を有効活用しようとすると余暇まで生産的に使おうとする。何もせずにのんびりするのが余暇の目的のはずだが、休みの日にアレコレと予定を詰め込み、何かしないと気がすまない。
そうすることで余暇は義務みたいになる。仕事とまるで変わらないのだ。いつの間にか余暇すらも「やることリストの一部」になってしまう。昔の人からすれば、余暇がこのようになるなんて想像もつかないだろう。
さらに人は強制されないと休めない。仕事を中断したからといってすぐにリラックスできるわけではない。昔は夜になればお店はしまっているし、職場にいかなければ仕事はできない。今はどうだろうか、店は24時間あいているし、24時間いつでも仕事のメールがくる。デジタル・デトックスをする人もいるが、周りがすごいスピードで進歩している中、自分だけが休むのは容易ではない。
休むには「非目標性の活動」が大事になる。たとえば、目的地を決めて歩くと、たどり着くことが目的になってしまう。そうではなく、ただ目的地も決めず「歩く」という行為を楽しむ。目的を決めずに活動そのものを楽しむことが私達の生活には必要なのだ。何の結果も求めない趣味も良いだろう。
留まることでみえてくるもの
ときには「忍耐」が必要。忍耐力がつけば、じっくり考えて自分のなりの答えをみつけることもできる。
忍耐力を身につけるには3つのルールがある。
- 問題がある状態を楽しむ
- 問題がすべてなくなることはない。だから1つひとつの問題に取り組み、必要なプロセスに時間をかけるのが人生である
- 小さな行動を着実に繰り返す
- 執筆の作業であれば1日10分だけを続けてみる。焦ってたくさんやったり、サボったりせず10分きっかり行うのだ。進んでも進まなくても決めた時間で終わり、それ以上は行わないのが大切
- オリジナルは模倣から生まれる
- 誰かの真似だとしても、そう言われたとしても続けること、粘り強く続けた先にオリジナルがある
人生を生きはじめるための5つの質問
すぐに答えはでなくて構わないので次の5つの質問を考えてほしい。
- 生活や仕事のなかで、ちょっとした不快に耐えるのがいやで、楽な方に逃げている部分はないか?
- 快適よりも不快な成長を目指してほしい
- 達成不可能なほど高い基準で自分の生産性やパフォーマンスを判断していないか?
- 無理な基準は全部捨てて、重要なタスクをいくつか拾い上げよう
- ありのままの自分ではなく「あるべき自分」に縛られているのは、どんな部分だろうか
- 自分が楽しいと思えることが、最善の時間の使いかもしれない
- まだ自信がないからと、尻込みしている分野は何か?
- 待ってもはじまらない。今からはじめてみよう
- もしも行動の結果を来にしなくてよかったら、どんなふうに日々を過ごしたいか?
- 結果を知りようがない状態、たとえば完成が100年後の建築物など。だったら今なにをするだろうか
有限性を受け入れるために
- 開放と固定のリストをつくる
- 開放リストにはやりたいことを書き込み、固定リストは最大10個など上限を設ける。実施するタスクは固定リストに動かし、タスクが増えても固定リストの上限は変えてはならない。開放リストを全部やろうとせず重要な固定リストだけに集中しよう
- 先延ばし状態に耐える
- 本当に重要なプロジェクトに注力する。他のことを先延ばしにしても今大事なことをやろう
- 失敗するべきことを決める
- 掃除など失敗しても良いと思っていることを「失敗していいリスト」に入れておけば、失敗しても自分を責めなくて済む
- できなかったことではなく、できたことを意識する
- やったことリストを作り、今日できたことを記載してみよう。ゴミを捨てた、メールを返信した、いろんなことができていたはずだ
- 配慮の対象を絞り込む
- SNSなどすべての情報に目を通していたらキリがない。自分が得る情報を関心のあるものだけに限定してみよう
- 退屈で機能の少ないデバイスを選ぶ
- スマホからSNSやゲームのアプリを削除して退屈なものにしてみよう。不便だからこと集中が深まる
- ありふれたものに新しさを見いだす
- 普段の生活を2倍の解像度でみてみる。気まぐれに散歩したり、瞑想したり、子どもと真剣に遊んでみたり。「今」に集中しよう
- 人間関係に好奇心を取り入れる
- 個人的な時間を重視してしまうと、豊かな共同性の経験を逃す可能性がある。誰かといて退屈だと感じたら、まずは興味を持ってみましょう。次に何が起きるのかワクワクしながら生きてみよう
- 親切の反射神経を身につける
- 他人に親切にしたいと思ったとき、すぐに行動してしまおう。考えて行動できなくなるのはもったいない。親切すると自分自身も幸せな気分になる
- 何もしない練習をする
- タイマーをかけて5分でいいので瞑想してみる。何もしないのが大切だ。何もしないが出来る人は自分の時間を自分のために使える人だ
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