- 書籍「サブスクの子と呼ばれて」の感想・書評が知りたい
人材サブスクが世の中に広がり、そのサービスを利用した闇が生まれていく。サービスの光と闇をどちらも味わう主人公たち。
「サブスクの子と呼ばれて」を紹介します。
参考:サブスクの子と呼ばれて
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サブスクの子と呼ばれて|著者:山田 悠介
学生時代は小説を書くどころか、まともに本を読んだこともなかった。
2001年(平成13年)、高校を卒業後に、『リアル鬼ごっこ』(文芸社)を自費出版。作成期間は2か月。高校時代のアルバイトで貯めたお金に祖母から借りたお金を頭金にして出版費用をまかなった。自費出版にした理由として、「両親や友人に見せるのは恥ずかしい」「たまたま新聞で、自費出版の広告を見かけた」と語っている。
同作は刊行から半年ほどで1万部を突破。累計で100万部を超えるヒット作となり、映画化もされた。
wikipediaより
サブスクの子と呼ばれて|あらすじ
一定金額で使い放題のサブスクサービス。カーシェアなどが広がる中、「人」のサブスクが登場した。ちょっとした仕事を手伝ってほしい依頼から、一緒に買い物に行ってほしいなど利用用途は多岐に渡る。
サブスクサービスに登録するとAIによってマッチングされ、成立するとサブスクの仕事がはじまる。支払いはトラブルがないようアプリによってのみ管理され、成人しか登録できない。
しかし中には子どものサブスクをしたい大人がいる。子どもを亡くしてしまった母親の傷を癒やす目的であったり、需要がある。未成年であり子どものサブスクは違法であるため、表立って仕事はできないが、社会の裏では子どものサブスクが蔓延している。
主人公は怜(れい)と仄花(ほのか)の2人。どちらも身寄りがなく、児童施設で育てられている。児童施設には複数の子どもが暮らしていて、責任者の森さんが管理していた。施設の資金繰りは厳しく、それを補うために違法とは分かっていながら子どものサブスクに手を出していた。施設では中学生以上、または小学生では怜だけがサブスクをしていた。
施設を守るために違法と知りながら、怜も協力していた。本当はやりたくないが、他の子どもたちを守るため、やるしかなかった。
そこから月日流れ仄花もサブスクをするようになる。高校生になると「ロング」という単語を聞かさせる。どうやら数時間のサブスクではなく、数日間子どもを貸し出すことを「ロング」と呼ぶらしい。
怜と仄花どちらもロングを担当するようになる。怜は大企業・神宮寺グループの家へ、仄花は妹を亡くした家へとサブスクされた。
怜を待っていたのは、神宮寺グループの跡継ぎを決める競争だった。テーブルに何人かの高校生が集まっていて、その中で学力を競い優秀だった1人が神宮寺グループの跡継ぎになるというものだった。怜は勉強をしてこなかったため、競争に参加する気はなかった。サブスクだから来たわけで勉強しに来たわけではない。
しかし夕食時に気持ちが変わる出来事があった。成績が良かった学生に札束が渡されたのだ。
怜は、ここで成績が良ければお金がもらえる。そのお金を集めれば施設が潤って他の子にサブスクをさせるのを辞めさせられるのではないか、と考えた。
そこから勉強に打ち込むようになる怜。一方、仄花は入院している母親にもう一度妹を見せてあげたいという要望に応えるべくロングのサブスクを担当した。数日間同居することで妹の情報をインプットして、母親に会いにいくというものだ。
怜は勉強に打ち込みながらも、仄花のことが気になっていた。お互いロングで会えていない。施設の森さんに仄花の状況を聞くと、どうやらロングが終わっても帰ってこないらしい。
何か事件に巻き込まれたのかもしれない。
怜は仄花を見つけることができるのだろうか。なぜ帰ってこなくなったのか。神宮寺グループの跡継ぎは?施設の存続は?
ここから先は本書をお読みください。
サブスクの子と呼ばれて|書評・感想
サブスクという現代をテーマにいくつもの問題が起き、それを乗り越える主人公たち。
500ページを超える大作だが、飽きることなく一気読みできた。スケールが次第に大きくなっていくのが心地よく、続きが気になったからだろう。
2人の小さなサブスクからはじまり、次第に大人になっていく。怜が小学生から27歳になるまで描かれている。
自分や周りの成長や変化を感じながら、物語を追うことができた。
参考:サブスクの子と呼ばれて
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