
次の方を対象にしています!
- 書籍「ファシリテーションの教科書」の内容が知りたい
- コミュニケーション力をアップさせたい方
- 会議や議論のファシリテーションが上手になりたい方
- ファシリテーションのノウハウが知りたい方
企業や組織がグローバル化し、働き方も多様になっています。
変化のスピードもはやく、この変革をリードできるのは、メンバーの志向投入量を最大化し、知識と意欲を引き出すことができる「ファシリテーター型リーダー」です。
よいファシリテーションができると「考える組織」になります。一人ひとりが考え行動できる組織です。
ファシリテーションの能力を高めていきましょう。
では、どうすれば「ファシリテーター型リーダー」になれるのでしょうか。
その方法を紹介します。
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ファシリテーションの教科書 1章要約:変革リーダーのコアスキル。まとめ。

ファシリテーションと聞くと会議の進行と考える人もいますが、そうではありません。
ファシリテーションの本質は、メンバーから「引き出し、決めさせ、自ら動くことを助ける」ことです。
リーダーシップ発揮する中でファシリテーションの能力は重要なスキルの一つです。
ファシリテーションは、会議の進行ではありません。
腹落ち感
ファシリテーションは、メンバーの「腹落ち」をつくることにも役立ちます。
企業・組織の上位方針(たとえば経営層が決めた方針)が今までとあまりに違うものだと反発が起きたりします。
このとき問題となるのは、上位の方針をメンバーの業務までブレイクダウンし、具体的にイメージさせられていないことです。
メンバーが具体的に自分の問題として考えることができれば「腹落ち」します。
ファシリテーター(リーダー)がやることは、「腹落ち」するように整えることです。
次の手順でブレイクダウンします。
- 上位の方針や目的
- 背景や理由を含めて具体的に理解する
- 上位の方針や目的をブレイクダウンする
- 自分の範囲(たとえば部署やチーム)で生み出すべき成果、そのためにあるべき業務を具体化する
- メンバーの業務までイメージできるように伝える
- メンバーが「自分がやりたい」と思えるように考えさせる
- メンバーが自ら考えたことで「腹落ち」する
「深い腹落ち」はメンバーのやる気を高め、行動を促します。ファシリテーションはこのように強力な武器なのです。
ファシリテーションは、事前に十分な準備をし、議論の場で参加者の思考を適切に導く必要があります。ここが難しいポイントです。
人の可能性を信じて、意欲、能力、知恵を引き出すという姿勢で望みます。
自分の意見を押し付けたり、相手の話を聞かなかったり、自分中心ではなく、相手を見ましょう。また、準備が不十分だと議論をリードできません。十分に準備して展開や全体像をつかんでおきましょう。
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ファシリテーションの教科書 2章要約:議題の大きな骨格をつかむ。まとめ。

参加者から意見を引き出して、臨機応変に対応しながら議論をリードするためには「事前準備(仕込み)」が必要不可欠です。
どのように議論を進めるか予めイメージしておきましょう。
気をつけたいのは「自分の考えている結論」に誘導するのがファシリテーションではありません。すでに考えている結論ではなく、議論する目的の達成のために考え、事前準備をします。
他の人から思ってもいないような意見がでることもあります。そのような場合に臨機応変に対応するために準備をするのです。
また、議論の最終目的は「行動の決定」です。これを忘れないようにしましょう。
ファシリテーションの仕込みとは次の3つです。
- 議論の出発点と到達点を明確にする
- 議論をどこから始めるべきなのか
- どこまでの結論を出すことを目指すのか
- 参加者の状況を把握する(3章で説明)
- 議論すべき論点を洗い出し、絞り、深める(4章で説明)
そして、合意形成するために、4つのステップがあります。
- 議論の場の目的共有
- 何の話をなぜここでするのか
- アクションの理由の共有・合意
- なぜそうするのか
- アクションの選択と合意
- どうするのか
- 実行プラン・コミットの確認・共有
- どうやってやるのか
上記ステップのどこから話し始め、どこを到達点とするのかを考えることが大事です。
たとえば、目的を共有しないと、人により議題がバラバラになってしまいます。Aさんは施策の担当者を「誰に」するのかを話し、Bさんは施策による「利益」の話しをするのでは噛み合いません。
また、議題によっては急に決められないことがあります。その場合は、
- 到達点の仮置き
- 到達点は具体的にする
- 議論が終わった後に、参加者・自分がどのような状態になっていればよいかを明確にする
- 参加者の状況を予想し、出発点を決める
- 必要な時間と実際にある時間を比較し、到達点を調整する
このような順序で考えると良いです。
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ファシリテーションの教科書 3章要約:参加者の状況を把握する。まとめ。

「議論の場」の参加者の状況を理解することは、会議を成功させるうえで必要なことです。
話し合うテーマに対して参加者が「何を知っていて、何を知らないのか(認知レベル)」「どのような考えや意見を持っているか(意見・態度)」を押さえていきます。
認知レベル
参加者が「議論の前提」である議論の意味や目的、背景、重要性などを理解しているか、そして、「議論の中身」である知識や経験、情報、状況、議論の場に対してどれほど理解しているか。特に「参加者が知っているつもりだった」と勝手に決めつけて進めないようにしましょう。辛目にある程度知らない前提で進めた方が得策です。
意見・態度
参加者はどこに賛成し、どこに反対しているのか、また、どういった理由で賛成・反対といっているのか。賛否の背景を具体的に考えます。人により問題意識が違うこともあります。しっかりブレイクダウンして、各問題と原因まで探ってみましょう。
また、参加者の特徴や相互関係を考えることも大事です。議論に貢献する人やノイズになる人など、参加者の関係性、自分とのような関わりがあるかを考えてみましょう。

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ファシリテーションの教科書 4章要約:「論点」を広く洗い出し、絞り、深める。まとめ。

話の方向性がブレないように「論点」を明確にしましょう。
「何について」「どのように」議論するのかを具体的に設計します。
参加者が考えることにフォーカスするのに対して、ファシリテーターはそれ以上にメンバーが納得のうえで結論に到達できるようにサポートします。
つまり、メンバーが考えるべきものを考えられるようにします。そのため、論点を理解・把握することが必要です。
メンバーが納得したとしても抜けや漏れがあったのでは、あとで軌道修正が必要になります。適切に情報を共有しコントロールすることが大事です。
適切な意思決定・合意形成をするには、どういったポイントについて考慮するべきか?十分に理解しましょう。また、自分の意見に誘導しないように気をつけてください。
論点とは
「その意見や主張は、どういった問いに答えているのか?」「その意見や主張が、どのようなポイントについて考えた結果、導かれているのか?」です。
論点把握の難しさ
- 論点は発言されないことが多い
- 発言に複数の論点が含まれる
- 論点の立て方の自由度が高く関係が複雑
- 発言の際には一部の論点のみに着目して考えていることが多い
たとえば、「A社からB社に部品の発注を切り替えるべきか?」という論点に対して、意見を集めると「コストはどうなるのか?」「品質はどうなるのか?」「メリットはなにか?」など論点が増えていき、何の話しをしているのかわからなくなります。
それぞれ何の問い(論点)に対しての意見なのかを整理する必要があります。
この場合は「広げる(洗い出す)」→「絞り込む(重み付け)」→「深める」という順序を意識ます。
- 広げる:特定の論点を話す前に、どのような論点が考えられるか、論点を洗い出す
- 絞り込む:必要かつ重要な論点に絞り込む
- 深める:意見が分かれるポイントや重要な論点を具体的に深堀る
論点を広げる
合意形成の4ステップを具体的に細分化し、そこから論点を考えることで、論点のチェックリストを作れます。
- 議論の場の目的共有
- 何の話をなぜここでするのか
- 合意形成の手続きは妥当か?
- 参加者の期待役割は何か?
- アクションの理由の共有・合意
- なぜそうするのか
- 何が問題か?
- どこが問題か?
- なぜそうなっているのか?
- 問題が生じる原因は?
- なぜそうするのか
- アクションの選択と合意
- どうするのか
- とりうる選択肢は?
- どのような基準で選択するか?
- アクション時のリスクは?対策は?
- どうするのか
- 実行プラン・コミットの確認・共有
- どうやってやるのか
- 誰が、いつ、何をするか?
- 実装するために必要な資源は?それは調達できるか?
- 誰がマネジメントするか?責任をとるか?
- どうやってやるのか
論点を絞り込み
論点を分類するうえでポイントは「その論点は、合意形成をする必要があるかどうか」です。
なかには「議論すべきでない論点」もあります。
さらに「議論するひつお湯はないが、確認する論点」があります。こちらは「Aについては、Bという認識でよろしいですね」と確認だけしましょう。
また、議論では答えがでないので次回までに情報をあつめて準備し、再度議論しましょう。という「置いておく論点」もあります。
上記を踏まえて分類していきましょう。
- 議論する論点
- 議論すべきでない論点:結論を出す必要がないもの
- 確認する論点:Aですよね?と確認だけで終わるもの
- 置いておく論点:すぐに答えが出ないため持ち越すもの
論点を深堀り
ファシリテーターの役割は、結論をだすことではありません。正しい結論へ導くために議論すべき点は何かを洗い出しておくことです。
インプットとアウトプットを意識すると良いです。
- アウトプット:結果の状態(例:売上20%アップ)
- インプット:アウトプットに影響を与える要因・要素(例:価格、標品、店員など)
ここまで事前準備(仕込み)することが大切です。
論点の上下関係、前後関係を地図を作りましょう!
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ファシリテーションの教科書 5章要約:合意形成・問題解決のステップでファシリテーションを実践する。まとめ。

問題解決のステップにはさまざまな考え方がありますが、汎用的な「What → Where → Why → How」を紹介します。
- What:何が問題なのか?(問題意識の明確化)
- Where:どこが問題なのか?(問題箇所の特定)
- Why:なぜそうなっているのか?原因は?(真因の追求)
- How:どうするのか?(対策の立案・実行)
問題解決においてやってしまいガチな2つの行動があります。
ひとつは「決め打ち」。過去の経験などから原因を決めつけ、先に対策を考えてしまうものです。見落としや抜けが起こりやすいです。
もうひとつは「絨毯攻撃」。こちらは要素を洗い出したら絞り込まず、片っ端から確認していくことです。ムダが多く時間がかかります。
そこでアプローチは「広げて、絞る」です。
「広げて、絞る」際に使うのが、「What → Where → Why → How」。
また「合意形成のステップ」の中には「問題解決のステップ」が内包されています。

論点を洗い出す場合は、「合意形成のステップ」「問題解決のステップ」どちらも混ぜて考えるとよいです。
- 場の目的共有
- 場の目的自体は何か
- 合意のための手続きは妥当か
- 参加者への期待役割は何か
- 問題の明確化
- あるべき姿と現状を明確にする
- 問題を具体化する
- 問題箇所の特定
- 真因の追求
- アクションの選択と合意
- とりうる選択肢を洗い出す
- 選択する基準を揃える
- リスクと対策を考える
- 実行プラン・コミットの確認・共有」
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ファシリテーションの教科書 6章要約:発言を引き出し、理解する。まとめ。

「さばき」は、議論の場で参加者の意見を引き出し、適切に導くためのものです。
ファシリテーターは主役ではなく、控えめな言動を心がけましょう。
さばきのステップ
- 発言を引き出す
- 参加者の発言に対する意欲を高める
- ファシリテーターは「他者の発言を聞きたい」という姿勢をとる
- 発言しやすいよう刺激を与える
- 答える範囲を狭めると発言しやすくなる(範囲が広すぎると全体的に答える必要が出てくるため発言しづらい)
- 賛成意見が多いと反対意見を言いづらくなるため「賛成意見が多いですが、反対意見もあればください」のように促すと良い
- 発言を理解し、共有する
- 発言を聞く
- 発言を受け止めたことを発言者に示す
- 理解を確認する
- 参加者全員が理解でできるようにする
- 議論を方向づける
- 広げる、深める、止まる、まとめる
- 結論づける
- 議論の到達点を確認する
- 行動につなげる
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ファシリテーションの教科書 7章要約:発言を深く理解する。まとめ。

ファシリテーターは日頃から「発言を深く理解する力」を訓練し高めておくことが必要です。
深い理解は、「理論の三角形」をイメージし、その構造を意識する癖をつけると良いでしょう。

多くの発言は「主張の不明確」「根拠の不足」「論点が欠落」しています。何が足りないのか、本来どのようなものが必要なのか推測しながら注意深く話しを聞きます。
上図を意識して欠けている部分がなにか確認しながら進めます。
そして、相手が話し終わったあとで、足りない部分を確認していきます。
揚げ足や批判ではなく、相手の意見を正しく理解するためです。
聞き手として大事なのは「相手は理論的に正しい主張をしているはず」という思いを持って話を聞くことです。相手がなぜそう考えているのかも考えるようにすると良いでしょう。
常に「前提 → 事実 → 結論」これを意識します。前提が異なれば、結論も異なります。正しい結論を導くために、前提などの認識をあわせることは重要です。
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ファシリテーションの教科書 8章要約:議論を方向づけ、結論づける。まとめ。

さばきのステップの「議論を方向づける」をみていきます。
- 発言を引き出す
- 発言を理解し、共有する
- 議論を方向づける
- 結論づける
その前に、発言に対する対応を決める必要があります。前の発言の内容から「今、議論する論点か?」を決めます。
「今、議論すべき論点」「今、議論すべき論点ではない」それぞれ以下のように振る舞います。
今、議論すべき論点
- 論点の共有が十分で議論が活性化している
- ファシリテーターは、介入せず、見守る
- 論点の共有が不十分だが議論は活性化している
- ファシリテーターは、論点を再確認し、強化する
- さらに議論を活性化する必要があり
- ファシリテーターは、議論を広げ、深堀り、活性化を狙う
今、議論すべきでない論点
- 議論すべきだが、今ではない
- ファシリテーターは、議論を後回しにするよう促す
- そもそも議論すべきではない
- ファシリテーターは、軌道修正を行う
議論の方向は次の4つあります。
- 広げる
- 論点を広げる
- 意見の幅を広げる
- 根拠の幅を広げる
- 情報の幅を広げる
- 深める
- 根拠を深める
- 論点を深める
- 一致点や対立点を明確にする
- 止める
- 到達点・必要な論点と関係が薄い意見を切る
- そこでは結論が出せない議論を切る
- まとめる
- 論点と結論をセットで要約する
- 参加者に確認する
「議論を止める」ときは、参加者が「止められた」ことに負の感情を持たないように注意します。また、議論の最後では「決まったこと」「決まっていないこと」を明確にします。
議論がまとまらないときは「条件つきの合意」を形成することが有効です。「条件つきの合意」とは、あとで何が明らかになり、どのような条件が追加されれば結論に至ることができるのか?を明確にして、この場の議論を終わりにすることです。
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ファシリテーションの教科書 9章要約:対立をマネジメントする。まとめ。

議論では意見が対立することもあります。意見の対立する場合、次のことを考えます。
- 基本となる認識の相違
- 情報を共有するなどし、参加者間の情報格差をなくし、認識を揃えます
- 考えつく解決策の内容・幅の違い
- 各解決策のメリット・デメリットを洗い出し、バランス良く考えられるようにします
- 判断基準の違い
- 目的やあるべき姿までさかのぼり、議論・共有の合意を行いましょう
どこに対立の理由があるかを考えます。
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ファシリテーションの教科書 10章要約:感情に働きかける。まとめ。

ファシリテーションの対象は感情を持った人間です。感情に配慮することが必要であり、感情に働きかけることが効果的です。
特に議論の初期段階では、創造的・活発・安心感がある雰囲気作りを心がけます。参加者の感情を考え、備えます。
「ネガティブ」な感情を持っているのであれば、その感情を表に出させて認めます。「無関心」であれば、関心を持てるように一定レベルの認識を形成します。
チームや組織が団結するように進化・変化を促進するのもファシリテーターの重要な役割です。
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