
次の方を対象にしています!
- 仕事のやりかたを見直したい
- 自分の強みを作りたい
- 小野和俊さんの考えに興味がある
書籍「その仕事、全部やめてみよう 1%の本質をつかむ」の要約になります。
仕事を全部やめるとは、どういうことでしょうか。
今の仕事をやめて、もっと良い職場に転職しよう!ということではなく、
本書を一言で表すなら「無駄を省き、夢中になれることをして、本当に良いものを世の中に届けよう!」です。
無駄な仕事たくさんやってませんか?
無駄ポイント
- 無くてもよい定例会議
- 引き継がれたから行っている業務
- 手作業の業務(データ集計など)
- ほとんど利用されていないサービスの維持
- 事故の再発防止で慎重になりすぎている仕事
本気記事では、書籍の各章を簡単に説明します!
- 「谷」を埋めるな「山」を作れ!
- 「ハンマーと釘」の世界の落とし穴
- 「ラストマン戦略」で頭角をあらわせ
- 「To Stopリスト」をいますぐ作る
- 職場は「猛獣園」である
ブログや本を読むのが面倒な方は、聞き流せるAudibleがオススメ!
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著者 小野和俊さん
その仕事、全部やめてみよう 1%の本質をつかむ の著者 小野和俊さんは、クレディセゾンの常務執行役員CTOです。
大学卒業後に、サン・マイクロシステムズに入社。その後、ベンチャー企業の株式会社アプレッソの代表取締役に就任し、データ連携ソフト「DataSpider」を開発。
2013年にセゾン情報システムズと業務資本提携をし、2015年には、セゾン情報システムズの取締役CTOに就任。
ベンチャー、大企業どちらも経験した小野ならではのTipsが書籍に書かれています。
1章「谷」を埋めるな「山」を作れ!
ベンチャー企業の株式会社アプレッソ時代の話です。
「谷」とは、競合他社との比較で、劣っている点です。「山」とは、競合他社と比べて優れている点です。
ベンチャーを大企業が大金を掛けて追随してきた場合、どうしても劣る点が出てきます。
ベンチャーは、自分たちの欠点が目についてしまい「谷」(欠点)を埋めようとします。しかし、時間をかけて「谷」を埋めたところで、競合と同じものができるだけ。勝てるとは限りません。
それよりも「山」に注力しましょう。「谷」に時間はかけず、「山」をより高くすることに注力し、差別化しましょう。
気をつけることは「谷」が目につき、社内でも話題になりやすいことです。
また、社内で「谷」を埋める提案は、上層部の承認を得やすいため「谷」を埋めようとしてしまいます。
ユーザが何を求めているのか、それをすることで誰が喜ぶのかを意識して何か考えると良いでしょう。
2章「ハンマーと釘」の世界の落とし穴
ゲームで、新しい武器が手に入ると試したくなります。
仕事でも同じで、新しい技術がでたときに試したくなります。新しいからという理由で使うのは危ないのでやめましょう。
新しい技術を取り入れるとき、次のことを考えましょう。
ポイント
- ユーザ目線でどう変わるのか
- 他と比較検討したか(他のやりかたでのメリット、デメリットは何か)
- 自身でその技術を使ったのか(使ってないものを勧めるのはおかしい)
- その技術を使うことで誰かのためになるか(ユーザの喜ぶ姿がイメージできるか)
ダメなアイデアが生まれるパターン
- プレッシャーを受けて無理やり考える(リラックスしよう)
- 役職者の思いつきを取り入れる(トップダウンではなく、自分たちでも考えよう)
- 変に差別化しようとするとき(喜ぶイメージができるか考えよう)
- 流行に容易に寄せるとき(流行っているからという理由で選んでいないか考えよう)
- 「この機能が追加されれば大型案件がとれる」というとき(機能追加で複雑化し、改悪になる場合がある)
とはいえ、未知の領域に挑むことがあります。
未知の領域への進む時はDCAPで進めてみましょう!
- Do(行動)
- Check(チェック)
- Action(改善)
- Plan(計画)
未知の領域はまず経験して、本質をつかんでから先へ進むことを心がけましょう。
バイモーダル戦略
小野さんのようにベンチャーと大企業が混ざった場合、起きる問題が「モダンな最新技術を追い求めるベンチャー気質な人」と「従来のやり方を守ろうとする人」の分裂です。
この場合、どちらも尊重し合うよう勧めるのが良いです。
これを「バイモーダル戦略」と読んでいます。
バイモーダル戦略にはモードが1、2とあります。
モード
-
モード1:失敗が許されない領域に適した安定性重視
-
モード2:時代の変化にいち早く対応するスピード重視
モード1、2をお互いに尊重しましょう。
モード1 | モード2 | |
性向 | 安定性重視 | 速度重視 |
開発手法 | ウォーターフォール | アジャイル |
管理部門 | IT部門が集中管理 | ユーザ部門が分散管理 |
対象業務 | 予測可能業務 | 探索型業務 |
たとえるなら | 武士 領地や報酬を死守 | 忍者 何が有効か探る |
誰のためのもの | 運用者 | 革新者 |
重視すること | 効率性 | 新規性 |
車の運転でいうと | リスクを抑えて安全運転 | スピード重視で運転 |
経営 | トップダウン | ボトムアップ |
規模 | 大規模 | 小規模 |
強み | 統率力、実行力 | 機動性、柔軟性 |
3章「ラストマン戦略」で頭角をあらわせ
ラストマンとは、最後の砦です。この領域であれば誰にも負けないという分野を作りましょう。
○○のことなら、この人に聞けば分かるよ!という状態。
まずはチームで一番を目指し、部で、会社で。と登りつめていきます。全部に詳しくなろうとせず一つに集中することで、頼られる存在になります。
これは個人で「山」を作る行為です。苦手だからといって「谷」を埋めても、他の皆と同じになるだけです。
社内で「山」を高く積み上げましょう!
ラストマンになれたら業界で1番を目指すのもの良いですし、別領域と掛け合わせて特別な存在になるのも良いです。
エンジニアの風林火山
エンジニア4つに分類できます。チームや組織に足りていない人材を考えてみましょう。
風のエンジニア | 迅速な設計、実装によってチームを加速させる。」風のエンジニアがいない開発チームでは、他に先駆けて新製品やサービスをリリースすることが困難。 |
林のエンジニア | 突発的なトラブルが発生しても冷静に対処し、チームに「乱れぬペース」を提供する。林のエンジニアがいない開発チームでは、トラブル発生時に的確な判断を行えず、混乱に陥りやすい。 |
火のエンジニア | 新しい技術、方法、ツールの積極的な導入によって、チームやその青果物の競争力を高める。火のエンジニアがいない開発チームでは、イノベーションが起こりにくい。 |
山のエンジニア | 厳密なエラーチェックと堅牢なプログラミングによって青果物の安定性を高める。山のエンジニアがいない開発チームでは、常に品質の低さに起因する不安にさいなまれる。 |
4章「To Stopリスト」をいますぐ作る
仕事の生産性は足し算ではなく、引き算で決まる。
何をやるか。よりも、何をやらないか。を明確にしましょう!
最初にも書きましたが、無駄な仕事があれば積極的に排除しましょう。
無駄ポイント
- 無くてもよい定例会議
- 引き継がれたから行っている業務
- 手作業の業務(データ集計など)
- ほとんど利用されていないサービスの維持
- 事故の再発防止で慎重になりすぎている仕事
その他にも見直した方が良いポイントを紹介します。
見直すべきポイント
- 毎日繰り返す作業があれば、より効率化できないか考えてみましょう。まだ効率化できる箇所があるはず。
- 忙しいときほどリフレッシュをしましょう。(忙しいときほど周りが見えなくなる)
- 人に見られていると生産性が上がる
- 全力で取り組むタイミングと力を抜くタイミングを見つける(昼寝をする。など)
- 遊びを入れる(椅子をバランスボールにする。など)
5章 職場は「猛獣園」である
企業は個人ではなく、チーム戦です。
チームは2つに分けられます。
- 同質の人だけが集まったチーム
- 異質な人たちで構成されるチーム
変化の多い現代では、「異質な人たちで構成されるチーム」を受け入れ、柔軟に対応することが求められます。
まずは、猛獣園であると自覚しましょう!
ポイントは次の通り
見直すべきポイント
- メンバーの意見を傾聴する
- 問題点は指摘するが、言い方に気をつける
- 相手を全力で理解する
- 自分でやった方が早いと思わないようにする
- 自分がほめた方が早い!(自分でやるより相手をほめる)
- 自分のやり方を周囲に教える
- 見本を見せる
- ファインプレーを称え合う
- メンバーも上司も良かったことは、ほめる
マネージャタイプ
マネージャのタイプは2つあります。
調整型とリーダーシップ型。どちらも特徴はあり、企業のステージや役割により、それぞれ必要なマネージャです。
調整型マネージャ | リーダーシップ型マネージャ | |
資料 | 網羅された数値、整えられたレイアウト | 要点をまとめた文字のみ |
部門間の調整 | 関係部門にしっかりヒヤリングして調整 | プロジェクトの意義を熱弁 |
数字の読み合わせ | 精緻な情報把握のための重要な場 | 重要度の低い退屈な場 |
0→1の仕事 | 苦手 | 大得意 |
プロダクトの方向性 | ユーザ調査で決める | 自分の感性で決める |
仕事中の雑談 | サボっているように思える後ろめいた時間 | 新しいヒントを得るための重要な時間 |
悩んでいる部下に | 寄り添う | 夢を語る |
採用面談で | 自社の安定性や働きやすさをアピール | 自社の成長戦略をアピール |
求めるもの | 安定 | 変化 |
会社の規則 | ある程度あった方が安心 | できるだけ少ない方がいい |
大切なことは「世の中に何を届けるのか」、「自分がどうしたいのか」、「組織をどうしたいのか」、「周りの人材や状況を把握しているか」です。
本当に必要なものを残して、あとはやめてみましょう!
ブログや本を読むのが面倒な方は、聞き流せるAudibleがオススメ!
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