
次の方を対象にしています!
- 書籍「イーサリアム 若き天才が示す暗号資産の真実と未来」の内容が知りたい
「イーサリアム 若き天才が示す暗号資産の真実と未来」 を参考に説明します。
\ 聞き流せる本!Audilbe無料体験期間中 /
>> 詳しく知りたい方へ!Audibleで無料で本を聴く方法を徹底解説
イーサリアム 若き天才が示す暗号資産の真実と未来 要約|プレマイニング 2014年〜2015年。まとめ
市場、組織、通貨。社会的インセンティブを生み出す新しい手段
今まで生産活動のインセンティブになるものは市場と組織であった。市場は分散型で非中央集権である。自由に広がっている。一方で組織はトップダウン型だ。有益な活動に焦点をあて、それを遂行する人に報酬を割り振る。組織は中央集権と言える。市場と組織しか選べなかったが、そこにビットコインが現れ状況が変わりつつある。第3のインセンティブ「通貨」が生まれようとしてるのだ。
通貨には社会で果たす機能が3つある。
- 価値交換:通貨を用いて物と交換できる
- 価値保存:時間をずらした生産と消費を可能にする
- 価値尺度:継続的に生産量の価値を決める尺度
実はもうひとつ重要な機能がある。それは「価値発行益(シニョレッジ)」だ。
シニョレッジは「通貨のイチ場価値とその内在的価値との差異」と定義できる。内在的価値とは、通貨が通貨として使われなかった場合の価値のことだ。シニョレッジの価値はゼロだったが、経済と通貨制度がふく雑になると、通貨が生み出す「幻影の価値(ファントムバリュー)」はいつの間にか大きくなっていく。最終的にドルやビットコインは、シニョレッジが通過の価値のすべてを占めるようになるのです。
ビットコインが生まれたころ、その価値は100%シニョレッジであり、内在的な価値はゼロだった。ビットコインのシニョレッジはビットコインネットワークを維持するために使われた。
そしてお互いの間で価値交換と価値保存の手段としてビットコインを使う人がでると、ファントムバリューが実現する。
そこから登場したのがプライムコインだ。プライムコインの価値は急騰し、今でも11位という人気を誇っている。2013年12月には奇抜なドージコインが登場した。技術的にはその2年前にでたライトコインとほぼ同じだ。ライトコインは発行上限が8400万枚なのに対してドージコインは1000億である。にも関わらずドージコインは人気を誇っている。
理由はインターネットミームだということ。DOGEはDOGをふざけて綴った表記で、アメリカのフラッシュアニメサイトで登場したものだった。それに端を発して柴犬とフレーズを書き込んだ画像が世界的に流行ったのであった。これがこのままドージコインのブランディングになった。
このことから代替通貨が草の根マーケティングを利用して採用を目指しているということ。
シニョレッジのファントムバリューという考え方をあわせると新たな経済の民主主義となる。シニョレッジつまり発行益がなんらかの大義を支える通貨を作り、人は事業でそれぞれの通貨を受け入れる形で、その大義に賛成を示すことができる。そのように考えるとソーシャルや医学研修、宇宙探索、芸術などのインセンティブになる通貨も生み出せる。
「プルーフ・オブ・エクセレンス」というのがある。報酬は、計算処理能力や有しているコイン数ではなく、数学またはアルゴリズム上の複雑な問題を解く能力によって決まり、それが人類の利益になる。こうした通貨の使い方は新しいものではに。限定的なコミュニティの中だで運用される「社会通貨」というのは以前からある。
ドージコインは独自の通貨を作るのがいかに簡単かを示した。ビットコインの開発者マット・コラーロが作ったcoingen.ioでは、パラメータをいじるだけで簡単にビットコインやライトコインのクローンを作成できるようにすることを目的にしている。0.05BTCという手数料にもかかわらず、何百もの通貨がこのサービスで作成されている。
イーサリアム。次世代の暗号資産と分散型アプリケーションのプラットフォーム
ビットコイン2.0とは、ビットコインに触発されながらも、その基礎となる技術を通過にとどまらせない目的で使おうとする新たな暗号技術ネットワークのこと。この概念ではじめて作成されたのがネームコイン。そこから様々な業種や目的でコインが実装された。
できるかぎり汎用性をもたせたうえで、その上に誰でも特殊なアプリケーションを開発でき、考えうるどんな目的にも利用できる、暗号資産ネットワークを構築している。それがイーサリアムだ。
ビットコインの難点はスケーラビリティである。イーサリアムはスケーラビリティと効率性を十二分に活かすことを目指している。
イーサリアムのコントラクトは、内部にスクリプティングコードをもち、トランザクションが送信されるたびにコードが実行される。スクリプティング言語はトランザクションの値、送信者、オプションのデータフィールドにアクセスできるほか、一部のブロックデータとその内部メモリーを入力に利用してトランザクションを送信できる。
スクリプテイング言語には、料金システム意外には何の制約もない。実質的にどんあルールでもその内部にエンコードできる。イーサリアムには従来の暗号資産に比べて改善されている点がある。
- 料金:無限ループなどを防ぐために、スクリプト実行の計算ステップごとにトランザクション料金を設定する。ストレージへのアクセスや暗号処理など負荷の高い捜査ほど料金も高くなる
- マイニングアルゴリズム:マイニングで専用ハードウェアに対抗できるような暗号資産を実現することに関心が向いている。一般のユーザも参加できると中央集権化を防げるため。主にスクリプトというマイニングアルゴリズムだ
- GHOST:ブロックの伝搬を理想的に行うプロトコル
ビットコインや他の暗号資産と比べ、重要な違いがもうひとつある。それは最終的な供給量が無限であること。既存の通貨のように上限を決めないことで価格をコントロールすることが狙い。
またイーサリアムは欠点の多い従来のプルーフ・オブ・ワークによるマイニングから脱してはいない。プルーフ・オブ・ステークなどのアルゴリズムが優秀であると証明された場合、プルーフ・オブ・ステークのアルゴリズムが使われる可能性もある。
自己実行型の契約とファクトゥム法
イーサリアムにはスマートコントラクトとよばれる、人の仲裁や関与をまったく必要とせず、自律的に実行される機能がある。まるでスカイネットのような分散型自立組織を人々が形成している。
スマートコントラクトの定義は「それ自体を実行する契約」である。一般的に契約とは、一定の条件下で甲が乙に金銭を送るといった内容を判定者が厳格に甲に命じた文言が記載されている一通の書類のことを言う。スマートコントラクトはハードウェア上で実行され、同じような条件を自動的に遂行するコンピュータプログラムである。
スマートコントラクトに似ているものは自動販売機だ。自動販売機にコインを入れると表示金額に応じて商品とお釣りが自動的にでてくる。スマートコントラクトはこの仕組みを様々なことに応用するものだ。一番使われるのは金融の分野だ。
歴史的に貨幣の進化は3つの段階を経てきた。
- 商品貨幣:それ自体に価値がある貨幣。金や銀である
- 商品担保貨幣:金と交換できる貨幣。銀行などで交換できる
- 名目貨幣(ファクトマネー):発行している政府がそれを貨幣として認めている
ビットコインの誕生により、4つめのファクトゥムマネーが生まれた。ファクトゥムマネーは政府が管理するでもなくただ存在するだけだ。これがスマートコントラクトと相性がいい。コントラクトにファクトゥムマネーを使えるためである。
サイロ化について考察
暗号資産の世界がいま向かっている方向について言われる批判は、分断が進んでいるという点だ。ビットコインを共有インフラ開発をめざしていたコミュニティが「サイロ」化している。ばらばらなプロジェクトをそれぞれ独自に展開されている。
こうした分断は暗号資産エコシステムに有害であるという主張もある。全員が独自の道でユーザを取りあうのではなく、ビットコインという共通の旗印のもとに結束して協力しあうべきだという。
結局様々な考えの人がいるため、分断してしまっている。
合理性とDAO
暗号資産の世界で分散型自立組織(DAO)について。
DAOは参加者の合理性が問われる。お互いに「協力する」か「裏切る」かという選択で、全員が協力すれば良い結果になるが、相手の行動にかかわらず個々人としては裏切った方が良い結果になる。そうすると誰もが裏切るので、結果的には最悪となる。このパターンとしてよく知られるのが「囚人のジレンマ」である。
DAOが概念として独特なのは、そのガバナンスのアルゴリズムが秘密を漏らすどころか、完全に公開されている点です。透明性の高い中央集権組織の場合であっても、部外者は組織の性質について概要くらいしかつかめない。DAOになると、部外者は組織のソースコードをすべて見れる。誰かが不正を考え始めた場合は、全員に公表されてしまうだけでなく組織の頭脳が不正を考えることも不可能になる。
ブロックチェーンの技術の価値
ブロックチェーンは魔法のコンピュータのようなものだ。誰でもそこにプログラムをアップロードでき、プログラムは自律的に実行させておくことができる。どのプログラムも現在の状態と過去の状態がすべて公開されており、その状態は暗号経済学的にきわめて協力に補語されているので、チェーン上で動くプログラムはブロックチェーンプロトコルで指定されるとおり正確に実行されつづける。
ブロックチェーンが有益な理由は次のとおり。
- ブロックチェーンにはデータを格納でき、そのデータはきわめて高い可用性が保証される
- ブロックチェーン上ではアプリケーションを実行でき、高いアップタイムが保証される
- ブロックチェーン上ではプリケーションを実行でき、高いアップタイムが保証されて、それが将来にわって続く
- ブロックチェーン上ではアプリケーションを実行でき、そのアプリケーションのロジックが誠実で謳い文句通りに機能するとユーザを説得できる
- ブロックチェーン上ではアプリケーションを実行で、開発者が保守する意思をなくしてからもそのアプリケーションは動き続けるとユーザを説得できる。開発者が買収されてもアプリケーションの状態をなんらかの形で悪用せよと脅迫されても、あるいは悪用しようとしても動き続けるのだ
- ブロックチェーン上ではアプリケーションを実行でき、間違いなく必要なのであれば、自分でバックドアキーを仕掛けることができる。ただし、そのキーの使い方にうちては憲法のような制限を儲ける
- ブロックチェーン上ではアプリケーションを実行でき、特定のガバナンスアルゴリズムに対するバックドアキーをしかけることができる
- ブロックチェーン上ではアプリケーションを実行でき、アプリケーション同士は100%の信頼で相互に対話できる
- 複数のユーザや企業がブロックチェーン上でアプリケーションを実行でき、各アプリケーションは高速で相互に対話できる。ネットワークメッセージは不要で、各企業がそれぞれのアプリケーションを管理していることも同時に保証される
- 他のアプリケーションで生成されたデータを用意に効率的に利用できるアプリケーションを開発できる
非中央集権化とは何か
3つの種類の非中央集権化がある。
- アーキテクチャ上の中央集権化と非中央集権化
- システムを後世する物理的なコンピュータはいくつか。そのうち1時的な停止に対して備えているものはいくつあるか
- 政治上の中央集権化と非中央集権化
- システムを後世しているコンピュータを、最終的にコントロールする個人または組織の数はどのくらいか
- 論理上の中央集権化と非中央集権化
- システムで使われるインターフェースと構造は、単一のモノリシックオブジェクトのようなものか、それとも不定形の群体のようなものか
- あるシステムを半分んに割ったとき、どちらの半分も独立した単位として完全に機能し続けるか
非中央集権化が必要な理由。
- 耐障害性
- 非中央集権型のシステムの方が、不慮の障害が起こりにくい。独立した多くの構成要素に依存しており、そのすべてで障害が起こることは考えにくいからだ
- 攻撃耐性
- 非中央集権型のシステムの方が、攻撃して破壊する、あるいは不正操作するコストが高い。周辺システムの経済的規模よりははるかに低いコストで攻撃できるような、気密性の高い中心点をもたないため
- 共謀耐性
- 非中央集権型のしすtメウでは、一部の参加者が、他の参加者を犠牲にして利益を得られるように共謀して行動することが難しい。一方、企業や政府の上層部は、自分たちの利益となるような共謀を企図して、協調性の点で及ばない市民や顧客、従業員、さらには社会全般に不利益をもたらす
イーサリアム 若き天才が示す暗号資産の真実と未来 要約|目次。まとめ
- ■第1部 プレマイニング
- 市場、組織、通貨―社会的インセンティブを生み出す新しい手段
- イーサリアム―次世代の暗号資産と分散型アプリケーションのプラットフォーム
- 自己実行型の契約とファクトゥム法
- サイロ化についての考察
- 超合理性とDAO
- ブロックチェーン技術の価値
- ■第2部 プルーフ・オブ・ワーク
- 暗号経済学と人類絶滅リスクの研究者が互いに耳を傾けるべき理由
- プルーフ・オブ・ステークのデザイン哲学
- 非中央集権化とは何か
- ブロックチェーンガバナンスについての覚書
- 共謀について
- フリースピーチ
- 責任になった管理権
- クリスマス・スペシャル
- ■第3部 プルーフ・オブ・ステーク
- 指針として信頼できる中立性
- 良い協調、悪い協調
- 予測市場―大統領選をめぐるエピソード
- いちばん重要な稀少リソースは正当性
- ジニ係数の濫用をめぐって
- 通貨投票によるガバナンスを超えて
- 信頼(トラスト)モデル
- ブロックチェーンがつくる都市、クリプトシティ
- ソウルバウンド
- イーサリアムホワイトペーパー
- 用語集
ここから先は本書をお読みください。
\ 聞き流せる本!Audilbe無料体験期間中 /