
次の方を対象にしています!
- 書籍「「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考」の内容が知りたい
- アート思考が何か知りたい
- アートの見方について知りたい
- 自分で考える力を身に着けたい(思考力)
- モノの見方を知りたい
あらゆるものの進化が早く、先の読めない時代に入りました。
この時代を生き抜く鍵は、自分なり考えを持つことです。
人に流されず、自分の頭で思考し「答え」を導き出す。これがアート思考です。
その方法を紹介します。
ブログや本を読むのが面倒な方は、聞き流せるAudibleがオススメ!無料で体験できます!
>> 詳細はこちら
13歳からのアート思考:アート思考とは?まとめ
アート思考は自分なりのモノの見方をして、自分なりの答えを出す思考です。
アート作品、例えば風景の絵画を見たときに主観的に自分の思いを言葉にします。
思ったことに対して「なぜそう思ったのか」と深く考えることで自分なりの「答え」にたどり着きます。
アート思考をタンポポに例えると、花は「表現の花」です。
他人からも見える自分が表現したモノになります。
その花を咲かせるために根本には「興味のタネ」があり、そこから無数に「探求の根」があります。
これはアートに限った話ではなく、あなたの中にはいくつもの興味があり、そこから探求を続けやがて表現として花を咲かせます。
しかし、これは誰もがやっているわけではありません。誰かの土台を真似て「表現の花」だけを作る人もいます。
自分だけのモノの見方をして、自分なりの答えを見つけることが重要な理由は「VUCAワールド(ブーカ)」です。
今までのように昔からやってきたこと、そのまま続けても成功できるとは限らなくなりました。
つまり今までの周りが考えてきた「答え」では通用しなくなってきているのです。
そのため自分なりの「答え」を作れるようになりましょう。
VUCAとは、あらゆる変化の幅も速さもバラバラで今後の見通しが立たない状態。
- Volatility(変動)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑)
- Ambiguity(曖昧)
13歳からのアート思考:アート思考を鍛えるアウトプット鑑賞。まとめ

アート作品を見て思ったことを自分の言葉にしてみます。
自分が「どう感じたか」が重要であるため正解も不正解もありません。
思ったことを素直に言葉にします。
そして、この作者は「なぜ髪の毛は赤色にしたのだろう」「背景の馬はどういう意味だろう」など自分なりに深く考え言葉にします。
そうすると絵が上手い下手ではなく、作品と向き合い深く理解しようとします。
アウトプットを深堀りすることで自分なりの「答え」を見つけられます。
「色が多く使われている」に対して「そこから何を感じるか」と自分に尋ねます。
「お祭りのような楽しい感情が伝わってきた」という言葉にできるかもしれません。
他にも「四角い台のようなものが見える」に対して「どこからそう思うのか」と自分に尋ね「ここ点を線で結ぶと立方体に見えて台のようだ」となるかもしれません。
13歳からのアート思考:アート思考におけるリアルとは何か?まとめ
リアルなサイコロを書いて下さい。と言ったらどのようなサイコロを思い浮かべますか?

このようなサイコロを思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。
これはリアルなサイコロでしょうか?これだと反対側がどうなっているのか分かりませんよね?
1 の反対は 6 なのか?そう考えるとサイコロの全体が表現されていないこの絵は本当にリアルなのでしょうか?

こちらの絵で不自然なのは横を向いているのに目がこちらを向いています。
不自然ですが「目」に注目してリアルに伝えようとすると、横から見た「目」を描いても伝わらないため正確に「目」を伝えるには正面から描いた形になります。
実際の顔としてありえない目の向きですが、「目」をリアルに描いています。
2つの絵を見ましたがリアルには「見た目のリアルさ」「もっと踏み込んだリアルさ」があることが分かります。
ピカソの有名な絵(アビニヨンの娘たち、泣く女)を上記の発想で見えると違った見え方になってきます。
教科書で初めて見たときは「面白い絵」と感じていましたが 絵という1つの平面にリアルを表現するとあのようになるのだと考えるようになりました。
13歳からのアート思考:アート思考を使って作品とやりとりする。まとめ
はじめて音楽を聞いたときに「サビの歌詞は自分の思い出と重なる!」「ここ歌詞は未来の自分に向けて歌っているのかな?」「この間奏部分は海を表しているのかな?」と考えたことはないでしょうか。
これは作品とやりとりをして自分なりの「答え」を導き出そうとしています。
アートも同じです。しかし、多くの方は絵を見てもそこまで考えようとしません。
もちろんアートにも作者の背景や絵を通して見た人が感じる感情があります。
「自分の考えた答え」と「作者の考える答え」が違っても問題ありません。
それによりアートは無限に広がっていくのです。
自分なりに答えを探し言葉にすることが大切です。
13歳からのアート思考:アートの常識をめぐる質問。まとめ
次の質問に Yes / No で答えみてください。また、その理由についても考えてください。
- アートは美を追求するべきだ
- 作品は作者自身の手でつくられるべきだ
- 優れた作品をつくるには優れた技術が必要だ
- 優れた作品には手間暇がかけられているべきだ
- アート作品は「視覚」で味わえるものであるべきだ
自分の「答え」を覚えておき次に進んで下さい。
13歳からのアート思考:アート界に影響を与えた20世紀の作品。まとめ
マルセル・デュシャンというアーティストが発表した作成があります。「泉」というタイトルです。

今回はイラストで載せていますが、彼は実物の男性用のトレイにペンでサインをしたものを作品としたのです。
それは実際にトイレとして使われていたものです。
最初の5つの質問に戻ってみて下さい。この作品を見る前と後では考え方が変わったのではないでしょうか。
筆者としては美しいとはいえず、自身の手でも作られていない、芸術としては優れた技術でもなく、手間暇もかかってない、視覚でも味わえない。という感想でした。
マルセル・デュシャンは「最も愛される可能性が低いものを選んだ」と語っています。
つまり「表現の花」を最小限にし、「探求の根」を最大限にした作品なのです。
トイレを作品として見た人は「なぜこれを作品にしたのか」「何を表現したかったのか」と深く考えます。
アートを「視覚」から「思考」の領域へ移行させたのです。これこそがアート界に影響を与えた理由になります。
13歳からのアート思考:アートは、じつは見えていない。まとめ

まず部屋の窓を5秒見て下さい。
窓見ましたか?
今、見た人は窓の外の景色を見たのではないでしょうか。
窓そのものを見た人は少ないと思います。これは絵も同じです。絵の中に書かれているのはイメージであり、絵自体は紙と絵の具だけなのです。
それに気づかせるためにジャクソン・ポロックというアーティストはキャンバスに絵の具を垂らしたような「物質としての絵」を表現しました。
また別の例ですが、初めてクレヨンを持った子どもが一生懸命に紙に何かを書いたときにお母さんが「何書いているの?」と尋ねました。
お母さんには「紙に何かイメージしたものを書いているはず」という固定概念がありました。
しかし、子どもは紙に色が付くのが楽しくて腕を動かいていただけかもしれません。
子どもからしたら紙とクレヨンという物質でしかないのです。
当たり前のことが「見えていない」のが私たちです。
13歳からのアート思考:それはアートか?まとめ
アンディ・ウォーホールというアーティストがいます。
彼は日用品のデザイン(例えばスーパーで売っている洗剤のデザイン)をそのままコピーし作品としました。
「これはアートなのか?アートではないのか?」物議を醸しました。のちにアートとして認められるのですが、「アート」という確固たる枠組みは無いのではないか。というのが彼のメッセージでした。
13歳からのアート思考:アート?アーティストとは?まとめ
アーティストとは自分の「興味のタネ」を元に価値創造をしている人です。
何か素晴らしい作品を世に残している人だけがアーティストではありません。
奇抜なアイデアを出さなくても、クリエイティブな仕事をしていなくても「興味のタネ」を持ち「探求の根」を伸ばして自分なりの「答え」を持っている人はアーティストです。
心に残った言葉を書籍から抜粋しました。
心から満たされるためのたった 1つの方法は「自分が愛すること」を見つけ出し、それを追い求め続けること
そのためには「常識」や「正解」にとらわれず「自分の内側にある興味」をもとに、「自分のモノの見方」で世界をとらえ、「自分なりの探究」をし続けることが欠かせません。
そしてそれこそが「アート思考」なのです。
「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考の著者:末永 幸歩
美術教師/東京学芸大学個人研究員/アーティスト。東京都出身。武蔵野美術大学造形学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科(美術教育)修了。
東京学芸大学個人研究員として美術教育の研究に励む一方、中学・高校の美術教師として教壇に立つ。
現在は、東京学芸大学附属国際中等教育学校で教鞭をとっている。
「絵を描く」「ものをつくる」「美術史の知識を得る」といった知識・技術偏重型の美術教育に問題意識を持ち、アートを通して「ものの見方を広げる」ことに力点を置いたユニークな授業を展開。生徒たちからは「美術がこんなに楽しかったなんて!」「物事を考えるための基本がわかる授業」と大きな反響を得ている。
彫金家の曾祖父、七宝焼・彫金家の祖母、イラストレーターの父というアーティスト家系に育ち、幼少期からアートに親しむ。自らもアーティスト活動を行うとともに、内発的な興味・好奇心・疑問から創造的な活動を育む子ども向けのアートワークショップ「ひろば100」も企画・開催している。
ブログや本を読むのが面倒な方は、聞き流せるAudibleがオススメ!無料で体験できます!
>> 詳細はこちら