
次の方を対象にしています!
- 書籍「1on1マネジメント」の内容が知りたい
- チーム力を向上させたい人
- メンバーの育成に悩んでいる人
- 1on1について知りたい人
マネージャーがすべてを管理する時代は終わりました。メンバー1人1人が主体性を持って積極的に取り組むことでチームの力が最大化します。
そのように個を強くするにはどうすればよいのでしょうか? 1on1を通じてメンバーの力を発揮する方法を紹介します。
書籍「1on1マネジメント」の要約を紹介します。
参考:1on1マネジメント
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1on1マネジメント 序章 要約まとめ
バブル経済が崩壊したころに成果主義が導入され、人を大切にすることよりも目標達成を管理することが重視され、業績やKPIを追うのがマネージャの主な仕事となりました。
成果主義の導入から20年以上の月日が流れ、今のマネージャは成果主義以外のマネジメント方法を知らないまま育ってしまいました。
これから大事になるのがピープルマネージメントです。
ピープルと複数系であることから、1人1人に応じたマネジメントをします。
義務的な面談から充実した体験へ
1on1をするのは効果的ですが、内容が目標達成の確認だけでは、意欲が向上しません。
さらに「目標達成をすれば評価する」というような風潮では、意欲が下がることもあります。
「またやりたい」「やってよかった」と思えるものにする必要があります。
本人の学び、気付き、成長実感などを得られる場としてデザインします。
組織と個人をつなぐ場
ピープルマネジメントの目的は個人のパフォーマンスを高めるものです。
個人のパフォーマンスを上げ、個人のニーズにも応え成長できる環境を整えます。
組織の強化は個人の強化につながります。組織と個人のニーズを考え、それを繋ぎ、全体のパフォーマンスをアップさせる必要があります。
1on1における対話の内容
雑談であっても1on1の狙いに合っていれば問題ありません。
メンバーの成長とパフォーマンス向上を支援するのが目的です。
メンバーに「どうなってもらいたいか」を明確にする必要があります。
経験学習支援
メンバーが自分で目標を決められるようになる必要があります。
- お客が何を期待しているか
- 企業や組織が何を期待しているか
- 自分が何をしたいのか
上記3点を理解した上で、プライオリティを決めゴールを決めます。
アクションを決めるときは「その人の強み」を活かしましょう。
アクションは測定することが大事です。
「何が良かったか、うまく行かなかった原因は何か、自分はどうかんじたか(そのように感じたのはなぜか)」
上記を踏まえて次はこうしよう!というのを決めます。
このサイクルが学習支援です。
キャリア開発支援
「経験学習のサイクルは短く早く」そのため繰り返した先に何があるのかをイメージさせましょう。
その将来イメージがキャリアプランです。
3〜5年先のビジョンをイメージできると良いです。
誰かのようになりたい。よりも自分ならこうなる。というイメージを持てるとよいでしょう。
メンバー理解・相互理解
「外から見えるもの」「見えにくいもの」に分類されます。
- 外から見えるもの:スキル、知識、思考、行動(思考と行動は見えない部分もあります)
- 外から見えにくいもの:思考、行動、価値観、内的動機
動機は英語でモチベーションです。パフォーマンスが上がるのはこの見えにくいところを上げていく必要があります。
一方的ではなく相互に理解し合いましょう。
マネジャーにとっての経験学習
本を読んでもピープルマネジメントはうまくなりません。
実践を繰り返すことによってうまくなっていきます。
マネジメントをとりまく環境変化
大企業だからこの先も安泰という時代ではなくなりました。
何がビジネスとして受け入れられるかはやってみないと分からない状況になり、それはマネジャーですら分かりません。この状況の中で、マネジャーがメンバーに目標を与えて、それを管理するという方法では企業は成長しなくなりました。
メンバーが自分から目標を立てたり機敏に修正したりを望みますが、容易ではありません。リアルタイムでフィードバックが必要です。半期に数回では少なすぎです。
これまではマネジャーがメンバーよりも知識があり、メンバーを支援するのが当たり前でしたが、今後は専門人材が増えていき、マネジャーが全部の分野をキャッチアップするのは難しい時代です。
そのため1人ひとりの価値観にあった動機づけが必要です。個人の成果の総合が組織の成果になるためコラボレーションは必要不可欠。
チームメンバーが思ったことを発言できる風土が必要で、反対意見がでても、それをプラスの力に変えられるマネジメント力が必要です。
メンバーが自律的に何でもやる環境を整えるのが大事。
1on1マネジメント 1章要約:自分を振り返る。まとめ。

意欲を高める方法は2つあります。
「意欲を下げている外的要因を排除する」「外的要因はそのままにし、内的動機を向上させる」です。
ポイントをいくつか紹介します。
- 充実感が大きかった経験を思い出す
- どのような点で充実感が大きかったか
- あなたはどのような価値観が満たされていたか
- あなたのどのような強みが発揮されていたか
- さらに上司のあり方がどうだったかを確認する
- その頃、上司とどのような会話をしたか
- 上司はあなたに何をしてくれたか(自分が何をしてほしかったか)
- いちばん記憶に残っている場面は何か
次に今まで「決断してきたこと」を分析します。
- その決断は、何と何を選択する決断でしたか
- その選択の基準となった価値観はなんですか
なんとなく決めたことでも、自分の価値観が隠れています。
体験を振り返ります。
- 自分が成長できたと実感できる経験はなにか(成功体験を引き出す)
- 最後の壁を乗り越えるまで、どのような学習を続けたか(失敗体験を引き出す)
- 補足質問、なぜ成功するまで続けることができなかったのか
最近、経験から何を学んだか、考えます。
- ついて行きたくないリーダーについて考える
- ついて行きたくないリーダーの反対がついていきたいリーダー
1on1マネジメント 2章要約:マネジャーの役割を認識する。まとめ。

メンバーの成長を支援するのがマネジャーの役割です。目標達成させるのがマネジャーではありません。
メンバーが自律的に考えられるようになるのが理想であり、それを支援します。
基本的にメンバーの話を遮ってはいけません。
マネジャーがすべての解をもっている必要はないのです。答えを無理やり与えようとしてはいけません。
自律的にビジョンや目標を立てることのできるメンバーは少ないです。マネジャーはチームのパフォーマンスに責任をもっています。
チームのパフォーマンスを最大化するために必要なのは「適材適所」。適材適所は環境変化のサイクルで変わります。その時々で配置し直しましょう。
1on1マネジメント 3章要約:メンバーを理解する。まとめ。

自分がどう思っているかよりも、本人(相手)がどう思っているかを大切にしましょう。
相手を知ろうと努力するところから始めます。一方的に自分の意見を言うのは良くないです。押し付けになってしまう。
他の人比べてもいけません。あの人と同じくらい成長を他の人にも押し付けることはできません、人それぞれ伸びしろは違うのです。
その人ならではのポテンシャルを開花させるのに注力します。
脳科学では、聞き手が話し手の内容を理解することで脳が共鳴します。
そのため以下の質問をしてみる。
- 普段の生活で拘っていることはなんですか?
- 最近充実感があったのはどんな場面ですか?
- 仕事やプライベートでどんなときにストレスを感じますか?
- 熱中するのはどんなときですか?
- 親しい人からあなたはどのような人と言われますか?
一回では把握できないので何回も質問を重ねて相手を理解していく必要があります。
状態が良ければ、他の人にも良い影響を与えることがあり、状態が悪いと他の人を批判したりの行動をとる場合があるので、今の状態を知るのはとても大事なこと。
マネジャーも成長する姿勢を見せる必要があります。メンバーと成長するという相乗効果が生まれます。
他の人から聞いた話で、気づきがあった場合は、メンバーに話してみましょう。
1on1マネジメント 4章要約:リフレクションを支援する。まとめ。

メンバーが目標達成に向けてアクションし、振り返り、次のアクションをすることによって成長します。
目標と実績を比べると、どうしても差が気になってしまいます。
しかし、目標と実績の間には空白しかありません。そこに着目してもダメです、着目すべきは実績。
実績を見て、次何を実績にすべきかを考える。いきなり最終目標を追わないようにしましょう。
また、アクション結果の振り返りをするときは、良かった場面を分析するのが良いです。
- 前回1on1以降で充実したのはどんな場面でしたか
- なぜ、充実していたと感じたのか
- あなたのどのような強みが発揮されましたか
ささいなことでも小さいことでもOKです。
メンバーが自分で「内の軸」を確認し、さらにモチベーションを上げられると良いです。自分でも定期的に振り返えりしてみましょう。
本人がどのようなときに意欲があがり、どのようなアクションで成果をあげられるのかを確認する作業です。
それを繰り返すことで、自分で自分をコントロールして高められます。
小さな成功は振り返りをしないと忘れてしまいます。マネジャーは「それはいいね」「素晴らしいね」と認証することが大事です。
ただし、承認しすぎるのはよくないので、時と場合にはよります。
モヤモヤした感覚を掘り下げる
日々、大きな学びや失敗があるわけではありません。毎日過ぎていく中でなんとなく良かったこと、悪かったことを掘り下げてみましょう。
「どう感じたか、何か感じたか」というのを聞くと良いでしょう、
ポジティブ・フィードバック
良いところを更に強化する役割。明確な結果が得られなくても行動したことは承認されるべきです。
ネガティブ・フィードバック
望ましくない行動を制御するのが目的です。例えば、ルールやコンプライアンス違反をしたときです。
ルールや方針を明確に定めておきましょう。
1on1マネジメント 5章要約:目標設定を支援する。まとめ。

組織から降りてきた目標をそのまま受け取ると、目標は与えられるものと思ってしまいます。
目標は自分で考えて作るものです。自律的な意識が育たちません。
上から降りてくるとパフォーマンスに上限を設定してしまって、パフォーマンスが上がらなくなります。
個人の目標立て方
上位組織の目標達成に貢献することと、本人の働きがいを高め将来のキャリアビションの実現につながることです。
どうなりたいかを考えたことがないことが多いため、そこから支援が必要です。
目標はSMARTを軸にしましょう。
- S : Specific 具体的
- M : Measurable 測定可能
- A : Achievable 達成可能
- R : Results-oriented 結果指向
- T : Time-bound 期限がある
時間には限りがあるため、あらゆる可能性をすべて追い求めることはできません。網羅的な目標設定は成功率を下げてしまいます。
OKR:Objectives and Key Results
実現したい最終結果と成功要因となる成果をセットにして設定します。
1つの目標に対して、3つのKey Resultsを設定します。
他部署やチームと話すとコラボレーションが生まれ良いアイデアが思いつきます。
目標はすぐに達成できるものではないため、小刻みな小さな目標の積み重ねが必要です。
そして、内発的動機と、それを維持していくことが必要。
施策をしてうまく行かなくても、それに向けてアクションしたことを承認する必要があります。
1on1マネジメント 6章要約:キャリア開発を支援する。まとめ。

キャリアビションとは役割ではない、どこにやりがいを感じ、どのように活躍しているかをイメージすることが大事です。
メンバーにキャリビジョンを見せる前にマネジャー自身が語れるようになっていないといけません。
①自分を知る
自分の内の軸を理解していなければ、活躍をイメージすることができません。内的動機、価値観、思考、行動特性上の強みを整理してみましょう。
②環境を知る
会社や業界が今度どうなっていき、その場に対して自分がどうなっていくべきかを語れるようになる必要があります。
変化によってどうなっていくのかを整理しておくのが大切です。
③ビジョンを描く
ざっくり、こうなったらいいな。こう活躍したい。というのを文章化すると良いです。
ざっくりな内容を時間をかけて少しずつ具体化していきましょう。
最初は3〜5年程度やってみるとよいです。
内の軸を見せるためには、まずマネジャーが自分の内の軸を開示します。
なかなか本心を見せるのは難しいことです。
将来自分に期待される役割をイメージすることもビジョンを描く上で有効です。
身近な上司のようになりたくはない。となっているのであれば自分らしい管理職を目指せばよいのです。
マネジャーが自分らしい働き方をしていればメンバーに対する開発支援も自然とできるようになります。
自社を取り巻く将来の環境変化について考えてみる
これまでの常識からすると、ありえない。と見過ごされそうな将来の環境変化を想像してみましょう。
環境変化はかなりの確率で起こります。
世の中のトレンドに注目してみましょう。そのトレンドはあなたの仕事にも大いに関連する可能性があります。
次に、会社が挑む可能性を考えてみましょう。その挑戦は実現可能です。
それに合わせて自分はどのような立場でどのような活躍をするでしょうか。
強みの発揮を鼓舞する。
キャリアビションとは個人の強みが開花した状態を指します。
目指す姿が1年後でも5年あとでもアクションをするのは今です。
キャリア開発には明確なゴールがありません。ゴールを定めてもそこが終点ではないのです。
キャリア開発は継続的なプロセスであるので人生を全うするまで終わりません。
ゴールからの逆算ではなく、キャリアビションという方向性を持ちながら今、自分の強みを発揮しながら伸ばします。
今期の目標達成に向けたアクションも、キャリアビジョンの実現に向けたアクションも今の行動という点では共通しています。
また、「誰しも強みもあれば弱みもある」弱みの強化はかなりの労力を必要とするので強みを伸ばした方がよいです。
マネジャーはその人らしい、尖ったメンバーを育てようと意識する方が今の時代にあっています。
マネジャー1人がサポートするのではなく、周りの人にもサポートしてもらいながらメンバーを育てることで、より強固なものとなります。
1人でやるには時間的にも無理があるため、サポートネットワークを作ることが必要です。
1on1マネジメント 7章要約:チームパフォーマンスを最大化する。まとめ。

1on1は個人のパフォーマンスを最大化するために行うためではありますが、それだけでは不十分です。
メンバー間のコラボレーションによりチームのパフォーマンスを高める必要もあります。
心理的安全
気兼ねなく自分が発言できる組織の雰囲気を指しています。心理的安全がチームのパフォーマンスに影響します。
Googleでも成功するチームの要因は、心理的安全が重要なファクターであったといっています。
1人ひとり意見は違うし、それを認め合うことが必要です。多様性を尊重するチームの状態を作る必要があります。
まずはメンバーの価値観を尊重するところからはじめてみましょう。
目標を周囲に公開することで達成率が上がることが分かっています。
進捗度まで公開すると良いです。公開することで、協力して助け合おうとするカルチャーが生まれやすいです。
意識的にコンフリクトを起こし、異なる意見について考察することでアイデアがでたり、より適切な判断ができたりします。
メンバーをチームの意思決定の場に出して議論することも有効です。
意見の裏にある価値観や状況認識を大事にします。
ただの攻撃になっては意味がなく、雰囲気がわかるなるのでそこはマネジャーが良い方向に促しましょう。
参考:1on1マネジメント
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